●参考:NHKオイコノミア「お金がない!経済学」2016

  • 貧困率:所得(等価可処分所得)の中央値の所得以下所得(122万円)の人の割合:16%(2013)
  • 月10万円=1か月の生活でほとんど手元に残らない。
  • 貧困率上昇の原因:不況、高齢化、技術革新、グローバル化、離婚率↑
  • 1人親世帯の55%は貧困
  • 貧困のきっかけ、離婚、病気、失業、親の介護
  • どうしたら貧困から抜け出せれるか
  • トンネリング:何かに集中し他の事に意識がいかないこと、トンネルは外が見えない
  • ジャグリング:目崎のことにとらわれ、その場しのぎの対処を続けること、普通の人はできない。
  • T:ヤミキンはこんな感じか。
  • 貧困を抜け出す方法
  • ①方法1:教育
    • 教育を受けると賃金は高くなる
    • 親の年収が子の学力に相関がある
      • 理由:年収の低い親の子:教育機会↓、自己肯定感(学習意欲)↓
    • 奨学金を返せない人々↑
  • ②方法2: 自立 介護の資格をとる
  • ③方法3: 貯金(不意なショックに対するバッファーが必要)
    • このお金で肥料を買う(長期的にはこちらがよい)
    • 肥料と交換できる予約券を売った
    • 人は今の方が大事と考えてしまう、先延ばししてしまう
    • 自分自身の選択のクセを知っておこう◎→そうならない仕組みを作っておこう(例:天引き
  • (金融=信用創造で使える)
  •  

【NHKオイコノミア「貯金したって意味がない!?」】

 

1 貯蓄の現状

  •  二人以上の世帯における貯蓄ゼロ世帯
  • 22%(1963年)、70年~87年=約5%、それ以降上昇し、2011年に26.8%
  •  貯蓄できない理由
    • 余裕がない(給与が上がらない)

 2 時間割引率

  • Q 夏休みの宿題はいつやったか?
    • ・夏休みの宿題を後回しにする人は貯蓄しにくい
    • (目先の楽しみを我慢して後に備えること)
  •  【原因1】 
    • 【現在志向バイアス】
    • 現在を重視してしまうこと
  •  Q 今日1万円もらえるとして、あといくら追加でもらえれば1年待っても良いと思いますか?
    •  A=5万円→1年後の6万円は今日の1万円と同じ価値
    • =1年間を500%で割り引いて考えている
    • 1年後の1万円は、今日の1666円分の価値しかない
    •  「1年後の1万円を今の価値に割り引く」
  •  【時間割引】
    • 将来の金銭的価値を今の価値に割り引いて考えること
    •  Q LED電球は1000円から3000円、寿命は4万時間、4万時間利用時の電気代=5632円
    • 白熱電球は100から200円、寿命は千時間、40000時間利用時の電気代=47520円
    • A LED電球の方が得。しかし、多くの人は白熱電球を選んでしまう。
    • 時間割引率が大きい人ほど、貯蓄しにくい
    •  未来の価値を軽んじてはいけない
    •  複利:利息にも利息がつく
    •  銀行に10万円を預けるとどうなるか?
  •  Q なぜ増えるのか?
  • A 企業や家計に貸し出される、それは利子がついて帰ってくる、その利潤の一部が利子
  •  Q 10万円を年利1%で預けると3年後はいくらになっているか?
  •  ○103030円
  • ×103000円
  •  Q 100万円を年利15%で借り、10年後にまとめて返したらいくらになりますか?
  • 4045557.6円 

3 衝動性

  •  【原因2】 【ストレスによる衝動性】
  •  貯蓄のポイント:
  • ①考えないようにしてしまう(自動的に貯蓄できる仕組み)
  • ・例:給与からの天引き、年金 
  • ②ご褒美→ストレスを減らす方法
  • 貯蓄=我慢→ストレス(ストレスホルモン)↑→衝動性が高まる(我慢ができない) 
  • 「人間はついお金を使ってしまう、計画していても守れないもの」であることを自覚すべき 

4 時代環境など

  •  【原因3】【時代、環境など】
  •  政府の社会保障政策が手厚い 

5 貯蓄残高

  •  Q 日銀券の発行残高=83兆円、日本の家計の貯蓄残高=783兆円
  • その差は何?
  • 【信用創造】 日銀から発行されたお金をもとにどんどんお金が創造されていく
  • お金は信用(返してもらえる)ということから、お金が増えていく
  • =「銀行がつぶれそう」と多くの人が思うと、混乱が起こる
  •  Aさんが1万円を銀行に預ける(Aさんの貯蓄残高=1万円)
  • 銀行はその9割(=9000円)をBさんに貸出す
  • Bさんはその8割(=7200円)を銀行に預ける(Bさんの貯蓄残高=7200円)
  • 銀行はその9割(=6480円)をCさんに貸出す(Cさんの手持金=6480円)
  •  お金の総額=10000円+9000円+6480円=25480円 

(1)貯蓄しないとどうなる?

  •  将来のためにお金を現金や金で貯める→経済が止まる
  • なぜなら、
  • ①信用創造が成り立たない
  • ②消費の冷え込み→不景気 

(2)貯蓄しすぎるとどうなる?

  •  デフレスパイラル(日本は貯蓄過多)
  •  お金をため込みたい→消費が控えられる→企業の収益が悪化→給料が上がらない
  • →家計が苦しくなり消費が控えられる→景気の悪化→ますますモノが売れない
  • →値下げせざるを得ない→値下げした分企業収益が悪化→給与削減
  • →将来不安→ますますお金をため込みたい→ますます消費が控えられる
  • 日本の貯蓄総額(預貯金及びそれ以外の金融資産も含めた総額)=1400兆円
  •  Q 貯蓄はすればするほどよい?
  •  A 「他の人がお金がつかえて経済成長」、「消費が落ち込む」のバランスが必要
  •  Q もしあなたが製薬会社の社長だったら会社の利益をどう使うか?
  •  A 設備投資、M&A、クラブチームを作る、社員にボーナス

 【まとめ】

  •  経済成長=豊かな生活を楽しむこと→我慢しすぎるほど貯蓄する必要はない
  •  何のために貯めるのかを考えるべき、人生は有限だ。
  •  田中:個人にとってもだが、社会にとってもは個人の思いだけでは無理=政府の役割
  •  お金の背景に信頼がある。人を信用できなければ自分で全てするしかない。
  • すると貧しくなってしまう。
  •  田中:経済とは協力のための仕組みなのだ