●シェアの経済学(2016オイコノミア)→情報通信産業論やゼミにもよい
- レンタルCD、シェアハウス、ホテルなど
- 原理=規模の経済
- 民泊:個人が供給
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- 課題:安全、衛生、周囲の環境
- 旅館業法:宿泊拒否は原則禁止、住宅専用地では原則営業×、感染症やテロ対策のための宿泊者名簿の作成義務など
- 特区民泊制度で個別に施設を認定(国家戦略特区)
- ライドシェア
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- モノが売れなくなる? 他のモノにお金を使うようになる=生活満足度↑
- なぜシェアがはやり始めた? ①ネット、②モノ余り
- 使っていないもの ①遊休資産=価値なし(場所をとる) ②所有価値あり(持っていて嬉しい)
- 供給に柔軟性があり、需要変動に耐えられる(例:オリンピックのためにはホテルを建てない)
- 情報の非対称性がある→評価
- 利用者も評価する、供給者も評価する
- 利用者が増えるほど便利になる
●次回行う演習
- 福島県産のお米について、原発事故の風評被害の影響が続いています。需要曲線、供給曲線を用いて現状を説明してみて下さい。
- 区内共通商品券発券という政策について評価して下さい。
- 代替財:メガネとコンタクト、韓国旅行と台湾旅行
- 補完財:バットとグローブ
- エシレ発酵バター 有塩 100g:994円
- なぜ不動産価格は変化が激しいのか ←供給曲線がすぐには変化しないから
- 供給曲線のシフトの後に消費増税と駆け込み需要についての問題をやる
- 問題は厳選して少しだけ行うこと
- なぜ水は価格が安いのか?
●番号ポータビリティ制度の主たる目的は何ですか?
- 番号変更にともなう不便の解消
- ケータイ産業の競争促進
●経済学の目的
- 人々がどうしたら豊かになるか?
- そのためにはどのような社会のしくみを作ったらよいか?
●顧客が負担するコスト
- 価格、利用コスト(価格以外の金銭的、肉体的、時間的、精神的コスト)
●価格差別
- ①明らかに需要の違いがある場合の価格差別
- ②属性の違いによるもの(女性限定割引、学生割引)
- ③購入者自身が区分を選ぶ(クーポン持参) ←T:カモネギ?
●余剰の説明の仕方
- 方法1:1人の人が買う数、売る数で説明してくと、直観での理解が難しい
- 方法2:いろいろな人が1つづつ買う、売るタイプで説明すると、直観での理解がしやすい
●商店がまとめて安く売るのはなぜか?
- 人の限界効用は低減する
- 何個買っても同じ価格であるならば、人は限界効用と価格が等しい数まで購入する。
- すると、消費者余剰が発生する。
- 商店側は、消費者余剰の分も生産者余剰として取り込みたい。
- よって、まとめ買い割引を実施する。
- 例えば、消費者の効用が、1個なら100円、追加の1個は50円というのであれば、そのように価格を設定する。
- ただし、この価格設定の表示の仕方は消費者にわかりにくいので、内容は同じであるが、1個なら100円、2個まとめてなら150円と表記することが多い。
- 。
●実際に500円の引換券のモデルを持ち込み、学生との間でデモをやってみる。学生が1枚は安くても売るというのであれば、その1枚についての価値は、他の4枚よりも低いということ。効用逓減である。
●余剰の説明で違和感のある点
Q そもそも人々は、「1つならこの値段でなら買う、追加で1つならこの価格でなら買う、・・・・」のようには考えていないのではないでしょうか。一般に人々は「この値段だったら何個買おうかな」と考えるのではありませんか?
A 1個200円のチョコレートを買う場面を考えましょう。一般にチョコレート1個のありがたみは、買う個数が増えるにしたがって少なくなるため、1個、2個、3個、・・・と考えていって、「200円払ってもう1個買いたい」と思わない手前の個数まで買うのが最適となります。たしかに、人はこのような手順で計算している訳ではありませんが、これに近い思考をしているはずです。
ただ、チョコレートは、しばしば、まとめて買うと単価が安いという料金設定がされているため、その場合は、そのまとめた単位でしか買えないために上に述べた考え方は使えません。まとめて買うと安いというのは、消費者余剰を小さくして生産者余剰を大きくする方法なのです。
買おうと思います。2つ買おうかな、追加の価値はったとしましょう。この場合、チョコレート3個の価値がチョコレート3個の値段よりも大きいから買ったのでしょうか。 むしろ、2個だけチョコレートを買うことと、3個のチョコレートを買うことと、どちらが得かを比べているのではないでしょうか。3個めを買った時の効用の増分が、3個めに係るコストよりも大きければ買うという感じではないでしょうか。
A 一般には、人にとって1つのモノの価値は、追加の一つのモノの価値よりも大きい傾向にあります。例えば、アイスクリーム1個の価値と、アイスクリームの追加の1個の価値は前者が大きいです。例えば、マッサージ1時間と、マッサージの追加の1時間の価値では、前者が高いです。もし、売り手の方が、1個いくら、1時間いくらという形でモノやサービスを販売していたとして、その人が2個、又は、2時間サービスを受けたとします。この人は、1個、又は、1時間のモノ・サービスを購入した段階で、追加の1個、又は、1時間のサービスを受けるかを判断することができます。よって、追加の1個、又は、1時間のサービスには、その価格以上の価値があったことになります。最初の1個、又は、1時間の方は、より価値が高い訳ですので、必ず余剰は発生します。
●(需要曲線)
- この商品を何円値下げしたら、買ってくれるお客さんはどれくらい増えるのか?
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需要の弾力性=価格が1%下落した時に需要量が何パーセント増大するのか
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吉野屋の需要曲線も変化する(2001年の時、●●年)
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Q なぜそうなったのか?
A 消費者による価格によってつられる時代ではなくなった/高くても美味しいもの価格を決定する際に、牛丼の価格の異なる店を作って実験する。
- T:次の授業では、価格差別の話をする
- T:Qなぜ、マニアックなDVDは高額か → マニアは高くても買う
- T:Qなぜ、ネットの方がCDは安いのか → ネット市場の消費者は価格に敏感
●(供給曲線)
- 供給の弾力性の大きいもの:低コストで長期の貯蓄が可能、長期での供給
- 供給の弾力性の小さいもの:長期の貯蓄が不可能、短期での供給=野菜
●(市場メカニズムの利用)
Q ユナイテッド航空機で空港警察により乗客が引きずり降ろす事件があった。航空会社が自発的に搭乗を諦めてくれる乗客に提示した補償金は1000ドルだったと伝えられていて、この金額では応じた乗客がいなかった。ユナイテッド航空はどのように対応したらよかったのか?
ア オーバーブッキングをしない
イ 航空会社が自発的に搭乗を諦めてくれる人に対する補償金の上限を上げる(例:800ドル→10,000ドル)
※待機児童問題と似ている面がある。
●限界効用逓減
- コーヒー1杯の満足度は減っていく
- 貧富のある中で効用を足し合わせてどうする? →パレート最適性
●(供給曲線)
Q なぜ不動産価格は価格変動が激しいのか? 需要が強ければ、供給量を増やしていこうと思うが、容易には実現できない
NHKオイコノミア「信じるココロの経済学」1603
- ヒューリスティックスのバイアス:直観的な判断に基づき意思決定すること、例:1回うまくいったから次もうまくいくと思う、ゲン担ぎ
- モノを決めるのにエネルギーを使うからゲン担ぎはよい
●●ルールとマナー
- NHKオイコノミア「マナーとルールの経済学」20170308
- マナー:お互いが気持ちよく
- 電車の中のメーク
- なぜなら不快と思う人があるから
- 女はファンタジーでありたい
- 社会的規範:長期的に形成されてきた社会の中で皆が守るべき態度
- (マナーを守るメリット)長期的にメリット/自分が良い人というシグナル/自分が嬉しい
- (守らない人がいる場合)
- ルール:明文化されている、破ると罰がある
- ルール×柔軟性
- 「保育所への子どもの引き取りに遅れると罰金をとる」としたらかえって遅刻が増えた
- マナーを守る:社会的規範
- ルール:市場的規範
- ゲ―リー・ベッカー: 人は「得られるもの>=失うもの×見つかる確率」なら犯罪を犯す
- 放置自転車を少なくするには?
- 罰金はいくらにすべき?
- 放置自転車の保管場所を遠くにする=ペナルティとなる
- 放置自転車は減っている
- なぜなら、駐輪場が増えている、料金にも工夫あり
- 価格差別:同じものを相手によって異なる価格で売る
- 自分にとって望ましい行動を他の人が選ぶ仕組みのつくりかた
- 例:人が働くようにする方法
- 答え:①飴と鞭(ルールに近い)、②労使が協調絵t気な行動をとる(マナーに近い)
- マナーでもく、ルールでもない、第3の方法
- NUDGE(ナッジ):社会の仕掛けによって人々が自然とよい行動を仕向けられる
- 例:信号機が変わるまでの時間を提供する
- 例:ゴミ箱に足跡をつける
- Qエスカレーターで左に立つのをやめさせるには?
- T:一人だけの幅のエスカレーターにする/速度を上げる/歩いていると映画が見れるようにする/追い越しレーンでは音が鳴るようにする/👣を印字しておく
- 喜んで階段を使ってもらう◎◎
●経済教育ネットワーク
●産業がうまくいくには(伝統文化がうまくいくための三要素)
●詐欺へのアプローチ
- 経済学のアプローチ
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- どちらが正義かは考えない
- なぜだだまされるのかを考える
- だましても特にならない仕組みを作る
- 法学のアプローチ
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- 詐欺を少なくするにはどうすべきかを考える
- なぜだます側にまわったかを考える
●経済学の学習目標
- 社会のしくみを理解する
- よりよい社会のしくみを作る
●政府の役割
- 財政政策(公共事業、減税)
- 金融政策(低金利など)
●人々の意思決定
- 混合戦略ナッシュ均衡
-
- お互いが相手の戦略に対して最も合理的な行動をとり続けた結果の状態
- ピッチャーから見れば失点を最小限に抑えられる配給割合が分かる
- 全部フォークだと打者は対策してしまう、有利なように球種を混ぜる
- ①ピッチャーのフォーク投球とストレート投球の割合
- ②バッターのフォーク狙いとストレート狙いの割合
- 「現状維持バイアス」がある(=現状を維持したい、冒険はしたくない)均衡で①と②が等しくなる
●自由貿易
- Q 自由貿易とは何か?
- A 関税を下げること、禁輸出入をしないこと
●自由貿易を制限すると起こること
- 物価の上昇(消費者の損)
- 生産性の低下
- →中長期的には、国民は大きな負担を抱え込む
●生産年齢人口当たりで見れば日本の成長率は高い
●ナイトの不確実性
- 定量化できないリスク
- 最悪の事態が起こっても壊れないようにシステムを設計する
- オプション価値を高める
●情報の経済学
- 合理的群衆行動=個人の判断は合理的なのに結果として非合理的な行動となってしまうこと。行列のできているお店を選んでしまう。本当は、先頭の人は、たまたまその店に並んだだけかも。
- クチコミサイトの利用方法
●自分と同じように評価する人の評価を利用する
●クチコミサイト
- レビューアーの数や閲覧者の数が多いと魅力が上がる
- =ネットワーク外部性
- 利用者の数が利用者の利便性に影響を与える
- クチコミサイトは利用者が多いとより利用されるようになる
- クチコミサイトは1人勝ちが起きやすい
●評判を上げる
ダン・アリエリー 「我々は本当に自分で決めているのか?」 2/2
https://www.youtube.com/watch?v=9TYtZIbtfBU&feature=youtu.be
シュンペーター
マイケル・ポーター
- 戦略経営
- 戦略の中核を成す原則は、「顧客のためにユニークな価値を創出する」「何をして何をしないかを明確にし、選択する」の2つです。
●サブ
-
何かの下にもぐりこんだ状態
-
サブマリン、サブマネージャ
●法則(経済学)
●範囲の経済
●中毒財:やればやるほど欲する財
●参考となるサイト
帝国書院 統計・ニュース ←授業で使う統計を探す
https://www.teikokushoin.co.jp/statistics/japan/index.html
●授業計画
第1回 保育所の経済学
第2回 ハンバーガー引換券の需要曲線、吉野屋の価格設定、 ビデオ:サンクコスト
第3回 引換券の供給曲線、均衡点、均衡点に落ち着く条件(完全競争市場とは)ビデオ:なし
第4回 寡占・独占はなぜ問題か ビデオ:裁定
第5回 寡占・独占(つづき)、需要曲線のシフト ビデオ:価格差別
※Amazonのwishリストはなぜよいか?
※全ての供給者のことを知れるか(引換券市場)、消費期限が短い券が混じっていたら?
供給者が談合したら?
余剰、価格と価値、消費税上げの前に購入した方がよいか?
アベノミクス:マイナス金利で国債を日本銀行に引き受けさせることでお金を作る?
→長期的には成り立たない
あの企業の平均年収は グラフで知る水準と推移 (就活でも使える)
http://vdata.nikkei.com/prj1/averageincome/#!/nkcode=0001353/zaima_code=C,D,Q,I,J/year=2002/
- 「それを得るために他のものをどれだけ犠牲にできるか?」が経済学で考える「価値」である
●実験心理学
-
オキシトシン:愛情が来るとそれをかみしめ、攻撃が来ると反撃する作用がある。
●マーシャルの弟子
-
ピグー(古典派)、ケインズ(ケインズ派)
-
ピグー効果: 物価↓→消費↑
【ユーロ】
- 財政赤字が深刻な国が通貨切り下げができない
(財政赤字がGDPの6割との目安が過去にはあったはず)
- →労働賃金の切り下げ等の方法しかない
- (注)話は異なるが、価値観(政治統合)、経済(経済統合)が共通でないと、統合は無理。アジアは、そもそも政治システムも異なり、そのような段階ではない。
【フリードマン】
- 新自由主義、リバタリアン
- 家賃の上限を定める
→利益の上がらないアパートのリフォーム↓、新築アパート建設↓
→貧弱なアパート↑、部屋数は増えない→家賃が下がる圧力は働かない
→規制された上限の家賃のアパートばかり
- 最低賃金↑→新規採用↓→失業者↑
【クルーグマン】 (2012.8)
- 不況という状況にある
- 2008 リーマンショック
- 2012 ユーロ危機(欧州の不況)
- 金融政策を強化すべき: 政策金利を下げる、国債を買い入れる
- 財政出動すべき
- 若者の雇用を増やす政策を行うべき
- 日本は、物価上昇を伴う経済成長を目指せ
- T:ユーロ危機もリーマンショックが一因
【スティグリッツ】 (2012.8)
- 1980 (1990-2000) 米の金融市場の自由化(規制緩和)
- しかし、金融市場は自らを律することはできない
- 格差を是正すべき→(例)短期の利益を追い求める仕組みを変えるべき
(市場取引に対する課税を重くする)
- 1990年代(日):不良債権処理の時代
- 2000年代(日):産業展開の失敗(製造業→サービス業)
- (製造業は、人員削減(自動化)が進み、海外移転が進行)
- 教育機会を拡大せよ
- ユーロは維持されるのか?
- 米国では、両親の所得と子供の所得の相関関係が高い
- 経済政策が政治化している(政治が市場の制度を決め、一部が得をし一部が損をする仕組みとなった→社会的な地位の格差、不平等な教育制度、法的抜け穴、不平等な税制などを直せば、社会の成長は可能
- 日本の格差:富める高齢者と貧しい若年層の世代間対立
- 円安政策、ドル買い介入で市場に流れた円をそのまま流通させておrく不胎化政策も有効
【飯田泰之】 (2012.3)
- NHKニッポンのジレンマ「マジックワードにだまされるな」(飯田泰之)(2012.3.25)
- 勉強の仕方
- 思考のプロセスの共有が重要
- 結論のぶつけ合いはダメ
①(知的単眼思考法)まず作業仮説を考える、そして、ダメだったら次の作業仮説を考える
②世界を自分の考えられる範囲に分けて考える
分割する、しかも、MECE(相互に排他的で重なりがない分け方)に分割する
③最後に統合して考える(ワルラスの法則)
- MECEで、財(・サービス)市場、貨幣市場、資産市場、その他、に分ける。
- ワルラスの法則を用いると、現在の経済は、「財市場で需要が不足で、供給が足りていないのは貨幣市場である」と考えられる。
- 経済学は、①価値(value)、②制約(constraint)、③最適化(optimize)で考える。
- ①はどうすると嬉しいのかということ。買い物も①、②、③を考えて行う。
- 価値観が違えば、取引(trade)することで得をすることとなる。
- 実際の取引は、win-winなのである。
- よって経済学では、自由な取引ができることがよいと考える。
- パレートが考えた改善の概念(パレート最適)
- 誰の満足度を下げずに、人の満足度を上げる。
- 例: おにぎりだけを持っている人とパンだけを持っている人の交換
- 例: 誰も失業することなく、その人の失業が改善する
- パレート改善は、妥協の産物である
- 経済学はツールである。
- 分配政策には無力
- 再分配とは想像力の問題
- 自分が同じ状況になった時にそうあって欲しいというもの。
- どう意思をとりまとめるか。
- 市場はみんなの意思の最適化の結果。
- (価格を通じて全体の意思が一つの価格に集約される、すなわち、全体の意思が形成される、一般意思(ルソー)が形成される。一般意思とは、単なる多数決ではなく、少数者も納得する結果のこと。経済では、一般意思が達成されるが、政治では、この達成は難しい。)
- 型にはまった思考をしよう!
- イノベーションを目指さずにカイゼンでよいのではないか。
- 人によりイメージの異なる言葉を使うのはよくない