政策立案の8つのステップ

 

(参考) ユージン・バーダック「政策立案の技法」 2012.6

 

【ステップ1】 問題を定義する

 

(例)

・歩道で歩行者と自転車が交錯していて危ない

・青少年が容易に有害情報にアクセスできるようになっている

・グーグル等のサービスを利用することにより個人情報が守られていないおそれ

・ネット利用の増加により、性犯罪が増えている

・介護職の給与が低すぎる

・給食費を払わない親がいる

 

【ヒント】

・多すぎるもの、少なすぎるものなどを考える

例:非正規雇用が多すぎる(どんどん増加している)

 

【ステップ2】 証拠を集める

 

・データの収集

・文献調査

・ヒアリング

・田中注: 欧米の例を集める

 

【ステップ3】 政策オプションを組み立てる

 

・政策オプション=行動の選択肢

 

【ステップ4】 評価基準を選ぶ

 

・効率性(費用対効果)

・平等、公平、公正、正義

・自由

・プロセスの価値: 発言の機会、情報へのアクセス

 

【ステップ5】 成果の予測

 

・感度分析: 仮定が誤っていた場合にどうなるかを分析

 

【ステップ6】 トレードオフを考える

 

・例: 図書館の開館時間を2時間伸ばすと年間2000万円の費用増

 

【ステップ7】 決断

 

【ステップ8】 ストーリーを語る (プレゼン)

 

政策立案のステップ

 

1 問題の定義

 

・レバ刺しの危険性

 

2 取り巻く状況: なぜ今はそれが問題になったのか?

 

・焼肉酒屋えびすのユッケ問題

・低価格競争

・生肉を食べる習慣↑

 

3 欧米の状況

 

・生肉を食べる欧米における規制等の現状

 

4 論点整理

 

・レバ刺しを食べる自由はどうなる?

・生肉を食べるのは自己責任なのではないか? (政府の役割はどこまでか)

・技術的に解決できないのか? (例:放射線照射)

 

5 政策案の形成

 

・業界での自主規制

・強制基準

・表示方法の改善

・消費者への啓発

・生肉の品質を簡易に測定する機器の開発、普及

 

(注)短期的な政策と長期的な政策に分けて整理

 

6 政策案の評価

 

・メリット、デメリット

  損:食べられない、営業利益の逸失 得:被害者が出ない

・費用対効果分析 (社会全体での損得を計算) 

・感度分析 最悪のケース、最善のケースの分析

  

7 政策の導入シナリオなど

 

・合意形成の方法

・導入までのスケジュール

 

8 今後の課題

 

・積み残し事項など

 

以上