• まとめと課題。感性工学は発展途上。感性計測の応用は、すでに多数ある。「どのような応用例があるか、またはありそうか」、調べたり考えて、レポートにまとめる。5月23日締め切り。A4表裏以内で。一般には8割以上を書かねばいけないが、5割の分量でもよい。
  • この教室にあるものについて、どのような感性計測をしたらよいか?
  • 「感性工学入門」というオンライン授業あり。
  • 十数万円:脳波、ニューロスター社のは数万円
  • ウエットティッシュで脳波を測る
  • 脳波計測 Mind Sensor V アルファテック社
  • 脳波測定器 アルファテック4-s
  • http://nouhasokutei.jp/alphatec4/software.html
  • 被験者1:ミッドαがたくさんでていた=よい状態
  • 被験者2:最初はΘ(眠い)、次にミッドα(よい状態)
  • 目が空いている=β波が多い。いろいろな刺激が入っている時。
  • 落ち着いているか否かがわかる
  • 医者がα波といったものを、周波数成分で再現したもの。
  • 脳波:大学の倫理委員会を通す。質的研究でも、深く入る場合は倫理委員会。

●演習結果

  • グループ間の距離の邪魔の程度(コトに着目)/話し合いの集中度はどう決まるか?
    • コトとモノ/サービスと財
  • プロジェクタスクリーンの大きさ(大きすぎても疲れる)、明るさ(明るすぎても眩しい)
    • まばたきの回数/アンケート/疲れの度合い=バス法?
    • 疲労の計測手法=クリッカー値、唾液、まばたきの間隔(視線追跡調査でわかる、ただし日理労の他、まぶしさも)
  • T:主成分分析で軸を作って、それでプロットしては。
  • 勉強に適したカーペット
    • 色を変化させ、アンケートと信号、心地よさ・緊張感、「どのような色がよいか」、さらに質感など。
    • 色が変わる→やる気スイッチ。
  • 開いた/閉じたブラインド
    • どちらが勉強ができるか?
    • アンケート、心拍数、集中度(数値問題を解く)←タスクを与えて能率を測る(時間、エラー律)
    • T: 人間工学での経験を使う
  • 教育効果の上がる壁の色
    • 壁の色を変える/脳波を測る(α―波がある状態)/用途に合わせて変える!
    • 内田洋行は、用途に応じてLEDの色を変える部屋を提供している。
  • 椅子のサイズ
    • 集中できない/落ち着かない/椅子の形状・高さ→アンケート評価
    • 人がとどまらないような部屋も作れる

●●感性計測工学(大倉典子氏、芝浦工業大学)170422

●VRの部屋(①普通、②広い、③天井が高い、④広く天井が高い)と実空間(同)の比較

  • 一つ前の部屋との比較を行う(①→②、②→④、①→③、③→④)
  • 好ましさ(好ましくない~好ましい)、親しみ、落ち着き、高さ、まとまり、大きさ、楽しみ、広さ、変化、気楽さ について5段階評価
  • 2群(VR、実)の「母平均の差の検定」
  • ※母平均の差の検定は、T検定とも呼ばれ、2集団間の平均値に有意差があるかどうかを調べるために使う。
  • 母分散の差の検定は、F検定とも呼ばれ、2集団間の分布のばらつき度合いの差を調べるために、T検定とともによく使われる。 

●20代にとっての階段と高齢者にとっての階段の分析

  • 実験計画法
    • お年寄りは端っこの選択肢を選ばない/5段階が欲しいときは7段階にする
    • 「等分散性の検定」をやってOKなら、人数が多くてもよい
    • 前と比較する方が答えやすいが覚えるプロセスが必要する(記憶力、比べる数)
    • 各段階の間は等間隔でないといけない、5段階以上であればOK
    • 医学系では4段階評価なのだが、実は2段階評価ではないか、どちらでもないがある、偶数段階では等間隔性が満たされない。
    • 数字の順序だけを用いた分析方法もある、ただし、検定力は弱くなる(有意であることを検出しにくくなる)
    • その人それぞれの中での尺度となる。何を3とするのかという点。
  • 視空間、触空間、物理空間は異なる;人間はデフォルメ(欠落してる情報を補完するときに先験的知識を使う、美しい形に補完する)してしまう

●「かわいい」の計測

  • ソフトは輸入超過だが、ゲーム、アニメなどのデジタルコンテンツは輸出超過
  • 日本は「未熟なもの」を評価する
  • 明度(9)、彩度(9)の45通りと色相(5)を調べた。
  • 紫、緑が人気/性差あり。
  • 主成分分析を行って、2軸に男性の点、女性の点をプロット。女性は負の値を持つ。
  • ピンクやオレンジが含まれていない マンセルの基本10色でも調べた
  • visual analog scale(VAS法):経緯:「患者の痛みの評価」で最初使われた。
  • 4つ見せてかわいい程度を線分に描く。100点満点に換算できる。

●テクスチャがかわいいかの評価

  • 7段階評価
  • なぜかわいいのか、そうでないのかを形態素解析(自然言語処理)をして、ヒストグラムを作る。ピンク色、模様、やわらかい、ふわふわする、・・・など。
  • 質感ごとの評価結果では、各対象について、-3,-2,-1,0,1,2,3を帯グラフで示す。
  • かわいいには触感と関係がある。

●オノマトペ(例:モコモコ)

  • サカモト先生の集めた触素材(オノマトペ)
  • 「どちらの方がかわいい」でやった。
  • 予備実験をやった
  • クイックソートのアルゴリズム(1年生)(情報工学の順位付けのアルゴリズム):真ん中を1つ選ぶ、①かわいくない、②同じくらい、③かわいい、→①のグループで基準を決め、①~③に分ける
  • これにより、無駄な調査をしなくてすむ
  • △平均順位を計測
  • スライムは不快(サカモト先生)であるが、かわいいでもあった。
  • アウオのオノパトぺは人気。
  • Webアンケートは10年以上前から使われてきている。結構結果が異なる。なぜなら、①環境にある人、②ポイントがもらえることに喜ぶを見出す人(×ポイントに関心がない人がいる)、③画像の色はPCによって異なる、④適当に答えられてしまう(パリティチェックを行う)→
  • ヒントを得たいという意味では有用だが、全体の傾向を得たいでは課題あり。
  • 円山応挙は、子犬をよりかわいく描いている。

●その他

  • 明日はグループディスカッションとレポート課題
  • 工学は標準モデルを使って皆で分析をする
  • SDモデル?
  • カテゴリカル変数に対する分析手法:数量化1~3類など
  • 心拍、脳波など。

 

●忘備録 170423日

  • 見た目明らかでないと統計的有意は出てこない
    →統計的に優位でないということは、有用でないということではない
  • タミフルの副作用:未成年の場合は、保護者の選択をかませる(厚生労働省)
  • 脳波を見ていると人が疲れてくる様子がわかる
  • 不整脈の人はRRIが跳ぶ=被験者にはなれない
  • Q:最近簡単に心拍数などが図れるものが売っている → 研究として大丈夫?
  • Q:男女の違いを調べる調査において男女数が異なる場合はどうやる?
  • T:TDLの好きな場所に点を打つ → 
  • 【わかったこと】今回の調査は、「変化が出たか否か」を中心に検出している感じ
  • 「少なくても嫌いではない」というのはリスクを避けたいという形=minimam regretであろう。
  • 分散分析(Analysis of Varience)とは? 
  • グループ(水準)が3つ以上の場合に,変数の各水準の母平均に違いがあるかどうかを「分散」の大きさの違いで検定を行なうもの。厳密には3つ以上の水準の平均が互いに等しいという仮説を検定するもので、水準の間で少なくとも1つの平均が他と異なっているかどうかを調べる。

●女性にとっての安心

  • 女性が不安に感じる場所の調査
  • 予備調査:女性67 男性28人
  • 不安と不便で調査すると、男は特になしが多く、女性は少ない
  • ①男性は文句を言わない傾向・女性はわがまま/②女性の改善要望が実現していない
  • 「解釈」はいろいろあり得る
  • 女性は開放性が高い空間(ガラス張り)も閉鎖性の高い空間も不安

T: 学生にとって不安な場所をマッピングしてもらう

●空間に対する安心感の評価

  • 空間27種類のうち9種類を提示
  • 被験者間の差はないと仮定(どの人も同じ9種類を見ていないようにランダマイズ)
  • 生体信号
    • 脳波:意識の変化/α波、・・などいくつかの波/緊張=β波↑/座禅=α波↑/まどろみ=Θ波↑/寝てしまう=δ波)
      • 簡単な脳波計がある
    • 呼吸(胸):不安や緊張
    • 電気皮膚抵抗(皮膚電位、左手の指の汗):感情/ゆっくりな成分(SPL、レベル)と急な成分(SPR,びっくりしたときに急激にあがる)がある/
      • 平均をとれば急峻があることがわかる
      • T:なるほどそうかも、歩行分析でも使える
      • Q なぜ平均? → 分散では?
      • 平均は帯、分散は矢印
      • 女性は明るい廊下で反応=無意識では実は明るい廊下で不安?
    • 心電(心拍):運動、不安や緊張/R波がわかりやすい/RRIの逆数=瞬時心拍数/RRIは階段関数となる→なめらかになるように近似 →フーリエ解析をする →低い周波数と高い周波数に分ける→2つの割合を計算=LF/HF=交感神経と副交感神経のバランス/LFは血圧に関係
    • 視線追跡(焦点、視線方向):はやっている/(使い方)ラベルの注意書きの部分を読んでいるかどうかのチェック
    • 白画面(その人の基準)→実験画像→アンケート/生体信号は個人差が大きいのでその人の基準に対して変化を見る
    • 寝不足だと反応がにぶい/前日はお酒を飲まない
    • 実験空間に対する緊張を拾わないように、①リラックスする会話をする、②白画面との対比を見る
  • アンケート
    • 安心、リラックス、開放、気楽、快適を7段階評価
    • アンケートは直観的にパッパッと答えてもらう
    • 相関が高いものを聞くことで安定した結果を得ようとする
      (SD法=たくさん聞いて因子分析を行っていく)
    • 評価の割合を帯グラフで出した
    • 風景が有意
    • 分散分析を行った
    • (改善すべき点)人目があると暗いを分離すべき→明るい廊下と暗い廊下を調べる
    • 女性は男性に比べ「暗い」のが解放感がないと感じる
  • アンケート:あいまい×、実験者の意図に合うように答えてしまう×
  • 生体信号:別のことを考えていると×、ストーリー性のあるものの変化を見れる〇

●「わくわく感」を評価する

  • 魅力的な椅子は心拍↑(=不快×)

●カードゲーム

  • カード3枚を示す→当たりを当ててもらう
  • 9名の人に試す
  • GSR (電気性皮膚反射):リフレイン(繰り返しの波)が上がる
  • ピーク値を取った、その前とピーク値の差の検定→有意
  • 心拍数があがる、成功でも失敗でも、分離できていない
  • 呼吸数の分散は、成功と失敗で大きく変わる◎
  • 予備実験を行って、まずは兆しをつかむ!
  • 良いストレスを与えるのがよいコーチ

●箱から物が出てくる実験

  • 宝箱の方が普通の箱のときよりワクワクする

●大きさとかわいさ

  • フェヒナーの法則:人は指数関係を比例関係と感じる
  • 大きいとかわいくなくなる → yes: 分散分析で
  • 大きな変化がないと生体信号は難しい
    • 物を提示するときは、1:2:4:16
  • 「かわいいと心拍があがる」

●キャラクターと心拍

  • 女性はかわいいものを見ると心拍数↑
  • 自分がかわいいと思うものを見ると心拍数↑
  • →かわいいものは本人に選んでもらう、

●かわいいスプーンと高齢者

  • 福祉目的でかわいい感を計測
  • 被験者が着目している点は、実験計画者が準備していたものと異なる
  • 実験のセンスが必要(例:スプーンの大きさを揃える)
  • 【実験】実験計画→予備実験→実験計画の修正→実験
  • はずかしくてBとかCとか言えない!
  • 平均心拍数、脳波の平均は相関があった
  • かわいいスプーンはかわいくなければいけない
  • T: CM調査でも生体信号を使える?
  • 奇妙なものは心拍が上がる

●計測機器

  • 数万円の脳波計もある(ニューロスカイ社)ただし、向こうがプログラムを持っている場合は、想定しているタスクであればきれいな結果が出る
  • 心拍もウオッチ型などもR波だけとればよい、顔をカメラで撮影しただけで心拍が図れる