• GPSロガーで記録したポイントデータを用いて、①ポイントを地図上に表示する、②ポイントに速度のラベルを付ける、②ポイントの色を速度の段階に応じた色にする、方法について書きます。
  • 上の地図は、そのような事例です。

 

 

 

 

1 2つの地点の緯度経度から、その間の距離を求めるにはどうしたらよいでしょうか?

【演習】大学の正門と相模大野駅の距離を求めてみましょう。

  • 緯度1度、経度1度当たりの距離を求めますž 
  •   国土地理院の測量計算サイトへ
  • 「距離と方位角の計算(緯度、経度から2点間の距離と方位角を求めます)」へ
  • 北緯35、東経139度)(北緯36、東経139度)の間の距離は?
    • A: 110,950m(←緯度1度の距離)
  • (北緯35度、東経139)(北緯35度、東経140)の間の距離は?
    • A: 91,228m (←経度1度の距離)
  • žGoogle mapsを開き、次の緯度経度を確認します。
  • 相模女子大学の正門付近の緯度経度は?
  • 相模大野駅の緯度経度は?
  • žQ  両地点の直線距離は?
    • ž(注)この方法を使えば、任意の2地点間の距離、速度等がわかります。また、例えば、5秒毎の速度を求め、地図上に、速度を色分けして表示することができます。(このレベルになると入力できるポイント数(位置数)の関係から、google maps では厳しく、google earthGISソフトを利用する方がよいです。)

 

2 行動履歴ファイルのファイル形式を.GPXから.CSVに変換します(QGISを用いる方法)

  • QGIS→「ベクターレイヤの追加」→行動履歴ファイル(.GPX形式)
  • 読み込まれた行動履歴ファイルのレイヤ→(右クリック)→「名前をつけて保存」
    • 形式=「コンマ区切りファイル」
    • 名前をつけて保存の「ブラウズ」でファイルの格納先を指定
    • レイヤオプションでGEOMETRY=AS_XYとなっていることを確認
  • 以上で、.csvファイルが取得できた。

 

3 行動履歴ファイルのファイル形式を.GPXから.CSVに変換します(QGISを用いない方法)

  • 変換ツールは例えば、以下のサイトを利用させてもらいます。
  • http://www.gpsvisualizer.com
    • 「カンマやタブなどの区切り文字によってフィールド毎に区切られたデータ」にチェックが入っているかを確認
    • 「タブ」にチェックが入っているかを確認

 

4 EXCELを使って、CSVファイルを加工します

  • 時刻を用いて、必要に応じ、不要なレコード(行)を削除します。
  • (注)予めQGISで、地図と属性データを対比しながら、不要なデータの見当をつけておくとよいです。
  • 必要に応じ、不要なフィールド(列)を削除します。
  • 速度のフィールドを追加し、位置(緯度・経度)の変化から、各位置における速度を求めます。
    • 行動履歴を1秒毎に記録している場合の計算式は次のとおりです。例えば、5秒毎に記録している場合は、5で割った数字となります。
    • 速度=sqrt(((緯度の変化)*110950)^2+((経度の変化)*91228)^2)   (m/s)
  • 完成したファイルを、.CSV形式で保存します。

 

5 CSVファイルをQGISに読み込みます

  • 「レイヤ」→「デリミティッドテキストレイヤの追加」
    • 「ファイル名」の「参照」で、CSVファイルを指定
    • 「選択されたデリミタ」を「カンマ」とする
    • 「X(経度)フィールド」、「Y(緯度)フィールド」を指定
  • 「OK」を押すとレイヤーが追加され描画される。
  • ファイルをshapeファイルとして保存するために、「レイヤ」を右クリックして「名前を付けて保存」で「shapeファイル形式」を選択し保存する。

 

6 位置ポイントを速度別の階級値で色づけます

  • 位置ポイントの「レイヤ」を選択→「プロパティ」→「スタイル」タブ→「段階に分けられた」で、速度別の階級値で色づける。
    • どのような場所で速度が速いのかを分析します。

 

 

7 位置ポイントに速度のラベルをつけます

  • 位置ポイントの「レイヤ」を選択→「プロパティ」→「ラベル」タブ→「速度」のフィールドを選択→OK